不動産をスムーズに売却するには、どの不動産業者を選ぶかが重要です。
業者選びを失敗してしまうと、相場より低い価格で売却したり、売れない期間が長くなったりする危険性があります。
では、本当に信頼できる不動産業者を見極めるには、どのようにしたらいいのでしょうか?
このページでは、元不動産営業マンが、不動産業者の選び方を、ご紹介させていただきます。
不動産業者はどのようなことをやってくれるの?
まず、不動産を売却する際、不動産業者はどのようなことをやってくれるのか、把握しておきましょう。
以下、業務内容を簡単にまとめました。
不動産の売却は奥深く、専門知識が必要となってきます。また、間違うことのできない仕事です。
これらの仕事を委託するわけですから、信頼のおける不動産業者や営業マンを選ぶ必要があります。
- 不動産の査定
- 売却に関する説明(売却価格、税金、営業活動の内容など)
- 売却活動(インターネット掲載、チラシ、広告、オープンハウスなど)
- 営業活動の結果の報告、提案
- 購入希望者との価格交渉・その他調整
- 買主へ重要事項説明(物件の説明など)
- 売買契約の締結
- 不動産の引渡し・決済の準備・調整
- 不動産の引渡し・決済
では、次に業者を選ぶポイントを説明していきます。
複数の不動産業者に査定をしてもらう
不動産を査定してもらう際は、1社だけでなく、複数の不動産業者に依頼することが大切です。
なぜなら、不動産業者や営業マンを比較することができるからです。
1社だけだと、その業者の良し悪しが分かりません。
また、業者の言いなりなる可能性だってあります。
複数の業者への査定依頼は、無料一括査定サービスが便利です。
無料一括査定サービスはいくつかありますが、東証一部上場企業のNTTデータが運営している「HOME4U(ホーム・フォー・ユー)」がおススメです。
なぜなら、主に下記の4つのメリットがあるからです。
- 東証一部上場のNTTデータが運営しているので安心。
- 厳選された不動産会社550社のなかから、最大6社に一括査定。
- 2001年からの運営実績のなかで、悪徳不動産会社は排除されている。
- 査定の連絡方法は「メール」「電話」から選択できる。
もちろん費用は無料なので、利用しない手はありません。
その他にも、大手不動産会社6社に一括査定できる「すまいValue」もおすすめです。
知名度のない不動産会社が不安な場合は、知名度のある大手不動産会社のみに一括査定できる「すまいValue」をご検討ください。
また、1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)の物件を売却する場合は、上記一括査定と合わせて「ソニー不動産」もおすすめです。
なぜなら、両手仲介を原則として禁止しているからです。
したがって、100%売主の味方になって、高く、早く売ることを追求してくれます。
査定額の根拠を聞く
複数の不動産業者に査定を依頼すると、業者によって査定額に差が出ます。
なかには、その地域の相場が全然分かってない営業マンがいるかもしれません。
また、依頼を受けたい為に、相場よりもかなり高く価格設定をしている業者もいるかもしれません。
そのような業者は、後々、価格を下げる交渉をしてくる可能性があります。
したがって、なぜ、その査定額になったのか、根拠を聞くようにしましょう。
査定方法は3つあり、一般的には「取引事例比較法」が使われます。
きちんと納得のいく説明をしてくれる業者でなければなりません。
不動産業者の査定の方法を詳しく知りたい方は、コチラをご覧に慣れてください。↓
その地域に強い不動産業者を選ぶ
売却する不動産の地域のことが詳しい業者を選ぶことも大切です。
その地域に強い業者でなければ、その地域の相場や特性が分からなかったりすることもあります。
私は以前、ずいぶんと離れた地域の査定を依頼されたことがあり、相場が1,600万円のところ、1,900万円で出したことがありました。
過去の取引事例を調べて査定したのですが、現状は、その地域の価格が低くなっていました。
これでは、長い期間、売却することができません。
その地域の業者しか知らないことがあったりしますので、その地域に強い業者を選びましょう。
その不動産業者は、どの分野が得意なのか?
不動産の業務には、売買や賃貸、賃貸管理など、様々な業務があります。
そして、以下のように、その不動産業者によって得意とする分野があります。
- 不動産全般を業務としている業者
- 売買仲介がメインの業者
- 賃貸仲介がメインの業者
- 賃貸管理がメインの業者
- 買取り・再販をメインとしている業者
例えば、賃貸仲介がメインの業者は、売買の経験が少なかったりするケースがあります。
どの業務をメインとしているのか、売買の取引件数は年間どのくらいあるのか、やんわりと聞いてみましょう。
そして、売買の経験が豊富な業者に、依頼するようにしましょう。
どのような売却活動をしてくれるのか?
どのような売却活動をするかは、不動産業者によって多少異なります。
現在、インターネットによる反響が多くなってきてはいますが、新聞広告やチラシ配り、オープンハウスなども決まりやすい営業活動です。
費用がかかったり手間がかかる方法ではありますが、それだけ一生懸命に活動してくれるのか確認してみましょう。
その不動産業者や営業マンの熱意が分かると思います。
その他、営業マンに聞くこと
不動産業者(営業マン)に色々と質問をして、きちんと答えることが出来るのか確認しましょう。
最低限、以下の質問をしてみます。
- 売却の流れ
- 所費用はいくらかかるのか。
- 税金はいくらかかるのか。
- 住宅ローンの残債がある場合は、どのようにしたらいいのか。
- 書類は何が必要か。
- 媒介契約の種類と、それらのメリット・デメリット
- どのような売却活動をするのか。
これらが答えきれないようであれば、勉強不足な営業マンです。
きちんと答えることのできる不動産業者でなければなりません。
大手企業と中小企業ではどっちがいいの?
大手企業か中小企業かではなく、その営業マンによります。
確かに大手企業は仕組みがしっかりしていますので、新人営業マンでも会社のバックアップがあり、安心です。
また、大手企業だと買主が安心して購入しやすいことは確かでしょう。
ただ、営業マンに能力とやる気がなければ、意味がありません。
したがって、会社の規模ではなく、営業マンの質を見極めるようにしましょう。
「この営業マンなら売ってくれそう!」と思えるような、信頼できる営業マンに依頼するようにしましょう。
知らない不動産業者の場合、免許番号を確認する
中小企業で、聞いたことが無い不動産業者の場合、心配になるかもしれません。
そんなときは、一つの判断材料として、免許番号を見てみましょう。
そうすれば、その不動産業者の歴史が分かります。何年間運営してきたのかが分かるのです。
詳しくは、コチラの記事をご覧下さい。↓
以上、「不動産売却のための、失敗しない不動産業者の選び方」でした。
色々と長く語りましたが、最後はやはり営業マンです。
その営業マンと相性が合うのかどうか、信頼できるそうなのかを判断材料としましょう。
参考になれば幸いです。