こんにちは!不動産ハッカーの管理人です。
ウォシュレットが故障して使えなくなると、いつも使っている方にとっては非常事態ですよね。
1日でも早く修理もしくは交換したいところだと思います。
では、賃貸住宅の場合、修理・交換費用は大家さん・入居者どっちが負担するのでしょうか?
この件について、賃貸管理会社に勤めていた経験を生かして、語っていきたいと思います!
1.修理・交換費用はだれが負担するの?
結論から先に言いますと、下記の3つが「YES」の場合は、大家さんの負担になります。
- ウォシュレットが「サービス品」ではなく「設備」であること。
- 故障の原因が、入居者の故意・過失(わざと・うっかりミス)ではないこと。
- 賃貸借契約書で修理・交換などの取り決めがないこと。
では、もう少し詳しくみていきましょう。
1-1.ウォシュレットが「設備」であること。
ウォシュレットが「設備」として設置されている場合は、修理・交換費用は大家さんの負担になります。
これは民法の第606条1項にて定められています。
民法第606条1項:[賃貸物の修繕等]
賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。
ただ、「設備」ではなく「サービス品」の場合は、大家さんは修理・交換の義務を負いません。
サービス品とは、前の入居者が置いていったりしたもので、残置物(ざんちぶつ)とも呼ばれています。
「自由に使ってもいいけど、故障した場合は修理・交換はしないからね!」といったものです。
サービス品の場合は、その旨を賃貸借契約書や重要事項説明書に記載することが一般的なので、確認してみましょう。
1-2.故障の原因が、入居者の故意・過失ではないこと。
もし、入居者が「故意(わざと)」もしくは「過失(うっかりミス)」で故障させた場合は、入居者の負担になります。
「人のものを壊したら弁償する」、これは当然のことですね。^^;。
逆に、故意・過失ではない場合、たとえば寿命により故障したケースなどは、大家さんの負担になります。
1-3.賃貸借契約書で修理・交換などの取り決めがないこと。
賃貸借契約書で、ウォシュレットの修理・交換に関する取り決めがあれば、基本的にはそれに従うことになります。
たとえば「ウォシュレットの修理・交換は入居者負担で行うこと」といった感じの特約です。
ただ、そのような特約があったとしても、裁判では少額の小規模修繕であれば有効になりますが、多額の大規模修繕だと無効になる傾向にあります。
例をあげると、電球や水道のパッキンの交換など、少額のものは有効になりますが、給湯器の交換や壁紙など張り替えなど、高額なものは無効になります。
それを踏まえると、ウォシュレットの修理・交換の金額によるところになりますが、裁判になった場合にどちらに転ぶかは分かりません。
いま一度、取り決めがあるかどうか確認してみましょう。
2.修理ではなく交換になることが多い。
賃貸住宅のウォシュレットが故障した場合、修理よりも交換になることが多いです。
なぜなら、下記のような理由があるからです。
- ウォシュレットは、安いものなら2万円以下で売られており、そんなに高いものではない。
- 温水洗浄便座の寿命は、一般的に7年から10年と言われている。
- メーカーによっては部品を5年ほどしか作っておらず、一度壊れてしまうと修理ができないケースもある。
- 修理代が意外と高いケースがある。
数年間使用したものであれば、修理よりも交換の方が好ましいケースが多いです。
ちなみに、賃貸ではあまり見かけませんが、ウォシュレットと便器が一体型のタイプは、交換となると十万円を超える場合があるため、まずは修理を検討した方が良いでしょう。
3.私も大家さんの負担で交換してもらいました。
参考までにですが、私も現在賃貸に住んでおり、以前ウォシュレットが壊れたので、大家さんの負担で交換してもらいました。
ある日、突然ウォシュレットから水がでなくなり、もうウォシュレット無しでは生きていけない自分がいることに気づきました。
管理会社に連絡したところ「ノズルなどを掃除してみてください。」とのことでした。
「いやいや無理でしょ!」と思いつつも、一応、古い歯ブラシを使って掃除をしてみましたが、案の定、水は出ませんでした。
もう一度管理会社に連絡をしたところ、「業者を手配します」とのことでした。
業者が見に来たところ、「このウォシュレットかなり古いですね~!、寿命ですよ、交換しま~す!」とのことで、交換してくれました。
以上、めでたしめでたし、でした。
まとめ
今回は、ウォシュレットの修理・交換費用の負担者についてお話しさせていただきましたが、いかがだったでしょうか?
繰り返しになりますが、下記の3つがYESであれば、大家さん負担になります。
- ウォシュレットが「サービス品」ではなく「設備」であること。
- 故障の原因が、入居者の故意・過失(わざと・うっかりミス)ではないこと。
- 賃貸借契約書で修理・交換などの取り決めがないこと。
大家さん、もしくは管理会社に連絡して、修理・交換をしてもらいましょう。
以上、参考になれば幸いです!