古いエアコンのイメージ写真

こんにちは!不動産ハッカーの管理人です。

賃貸のエアコンが古いと、エアコンの効きが悪いし、電気代も気になりますよね。

大家さんに相談して新品に交換してもらいたいところですが、はたして、そんなことができるのでしょうか?

そこで今回は、管理会社に勤めていた経験を生かして、古いエアコンの交換について語りたいと思います。

それではまいります!

1.まず確認!そのエアコンは設備?残置物?

まず初めに、賃貸住宅に備え付けられているモノには、下記の2種類があります。

  1. 設備
  2. 残置物(ざんちぶつ)

備え付けのエアコンが「設備」なのか、それとも「残置物(ざんちぶつ)」なのかによって、話が変わってきます。

1-1.設備とは?

設備とは、大家さんの費用負担にて取り付けられたモノで、その機能を大家さんが保証するモノをいいます。

したがって、経年劣化により故障した場合の修理・交換費用は「大家さん負担」、入居者が故意・過失(わざと・うっかりミス)により故障させた場合は「入居者負担」が一般的です。

「エアコンが古いから」という理由は経年劣化にはなりませんから、交換したい場合は大家さんに相談・交渉するか、入居者負担にて交換するようになります。

1-2.残置物(ざんちぶつ)とは?

残置物とは、前の入居者が置いていったモノで「使ってもいいけど、修理・処分・交換は自分でしてね!」といったモノになります。(別名をサービス品ともいわれています。)

したがって、修理・処分・交換などは、基本的には入居者負担になります。

ただ、物件によっては修理・処分・交換のときに、大家さん・管理会社に連絡が必要なケースもありますので、念のため、連絡はしておいた方がいいでしょう。

1-3.設備・残置物を判断するには?

エアコンが設備か残置物かを判断するには、賃貸借契約書や重要事項説明書をみてみましょう。

参考までに、国土交通省の賃貸住宅標準契約書の場合は、下記のように「設備等」といった欄があります。↓

賃貸借契約書の画像

上記の図でいくと、冷暖房設備が「有」に〇印があって「残置物」などの記載がなければ、設備になります。

もし契約書などをみても分からない場合は、大家さんか管理会社に確認すれば分かるでしょう。

2.設備の古いエアコンは交換してくれるの?

では、元気に動いている設備の古いエアコンを、ただ「古い!」という理由だけで大家さんが交換してくれるのでしょうか?

結論から言いますと、交渉次第になります。

大家さん・管理会社としては、古いエアコンでも機能していれば交換の必要性がありません。

しかし、あなたは何かしらの理由(効きが悪い!電気代が高い!音がうるさい!など)があって交換してほしいと思っているはずです。

なぜ交換したいのか、その理由をまとめて、その思いをぶつけてみましょう。

善良な大家さんで「長く住んでもらいたい」などの思いがあれば、交渉に応じてくれるケースはあります。

2-1.製造年を確認しておく

まずはエアコンがどのくらい古いのか、製造年を確認しておきます。

エアコン本体の下の面、または側面に、製造年や製品型番の表記があるステッカーが貼ってあると思います。

エアコン製造年のステッカー

ちなみに、内閣府経済社会総合研究所公表の消費動向調査によると、エアコンを買い換えるまでの平均使用年数は13.6年、うち65.2パーセントが故障により買い替えだそうです。

もし、製造年の表記がない場合は、製品型番からインターネットで調べるか、直接メーカーに問い合わせることもできます。

2-2.不具合がないか再度確認

エアコンに本当に不具合がないか、あら捜しをしてみましょう。

不具合があれば、大家さん・管理会社は機能ほ保証しなければならないため、動いてくれやすいです。

  • 室内がきちんと冷えますか?温まりますか?
  • たまに効かなくなることはありませんか?
  • エアコン本体や室外機の音がうるさくないですか?
  • リモコンは作動しますか?
  • 本体から水漏れはありませんか?
  • 電気代が異常に高くないですか?

また、エアコンはメーカーごとに修理に必要な部品の最低保有期間が定められています。

たとえば、パナソニックは10年、三菱も10年、シャープは9年です。

この期間が過ぎると修理対応ができなくなるため、故障した場合は買い替えになる可能性が高くなります。

3.入居者負担でも勝手に交換するのはNG

「大家さん・管理会社に交渉しても交換してくれない!」「だったら、自費で交換してやる!」といって、入居者負担でも勝手に交換するのはNGです。

エアコンは大家さんの所有物であるため、勝手に処分するとトラブルの元になります。

自費で交換したい場合でも、必ず大家さん・管理会社に相談して、許可を得るようにしましょう。

3-1.自費で交換するメリットはあるの?

エアコンの電気代は、古いモノと新しいモノを比較すると、どんどんかからなくなっています。

下記の図を見て分かるように、エアコンの消費エネルギーは10年間で約40%も削減されています。

エアコンの消費エネルギーの推移

(出典:Vanden

たとえば、15年前と現在のエアコンを比較すると、電気代が年間2万円前後も安くなることがあるそうです。

今後も賃貸住宅に長く住むのであれば、自費で交換しても電気代で元が取れることになります。

3-1.自費で交換したエアコンは買い取ってくれる?

自費でエアコンを交換して退去することになり、新居でエアコンが不要な場合、大家さんはエアコンを買い取ってくれるのでしょうか?

経年劣化によって故障したエアコンを入居者負担で交換した場合は、大家さんが買い取りするケースはあります。

しかし、エアコンが古いからといって交換した場合は、買い取りしてもらえないことが多いです。

自費でエアコンを交換する場合は、前もって退去時にどうするか、買取はしてもらえるのかなどの確認が大事です。

もちろん、エアコンは入居者の所有物のため、引っ越し先にもっていってもかまいません。

まとめ

今回は、賃貸のエアコンが古い場合のお話をさせていただきましたが、いかがだったでしょうか?

基本的にエアコンが機能していれば大家さんとしては交換する必要がありませんが、善良な大家さんで交渉次第で交換してくれるケースもあります。

「エアコンが古い」「電気代が高い」「効きが悪い」「音がうるさい」などの理由をつけて、交渉してみみましょう。