網戸の張り替えの写真

こんにちは!不動産ハッカーの管理人です。

賃貸住宅で、借主の不注意により網戸を破ってしまったときは、張り替え費用は借主負担になります(当たり前ですね ^^;)。

では、経年劣化で破れたときは、貸主・借主どっちが負担するのでしょうか?

そこで今回は、網戸の張り替え費用はだれが負担するのかを、お話しさせていただきます。

管理会社に勤めていた経験を活かしたいと思います!

1.網戸が経年劣化で破れた!費用はだれが負担?

結論から言いますと、張り替え費用をだれが負担するかは「グレーゾーン」です。

特に法律で定めがあるわけでもなく、不動産業界では共通した一つの答えがありません。

ケースバイケースですし、貸主や管理会社によっても違いがあります。

1-1.ポイントは網戸が「設備」なのか「消耗品」なのか

賃貸住宅では、基本的に「設備」は貸主負担となり、「消耗品」は借主負担となります。

設備とは、たとえばエアコンやウォシュレットなど、貸主が初めから付けているものがこれに当てはまります。

一方、消耗品とは、日常的に使用するもので少額なもの、たとえば電球や水道のパッキンなどです。

網戸については明確な線引きがなく、貸主・管理会社によっては「設備」としてとらえる方もいれば、「消耗品」としてとらえる方もいます。

それを確認するには、賃貸借契約書(重要事項説明書も)を見るか、貸主・管理会社に問い合わせてみないと分かりません。

まずは賃貸借契約書を確認してみましょう。

1-2.賃貸借契約書に取り決めがある場合

賃貸借契約書に「網戸に関する取り決め」がある場合は、それに従うことになります。

取り決めがある場合は、網戸を「消耗品」としてとらえているはずです。

よくあるのが「網戸・パッキン・電球などの消耗品の交換費用は、借主負担とします。」といったケースです。

また、トラブルを未然に防ぐために「入居から2ヵ月以内は貸主負担、それ以降は借主負担とします。」などと明確に記載しているケースもあります。

契約書の特約の欄や、別紙に記載されるケースが多いので、確認してみましょう。

なお、消耗品(日常的に使用するもので、少額なもの。)の交換を借主負担とすることは、特に問題のあることではありません。

1-3.賃貸借契約書に取り決めがない場合

賃貸借契約書に取り決めがない場合は、貸主・管理会社に問い合わせてみましょう。

先ほどお話しした通り、網戸が「設備」の場合は貸主負担、「消耗品」の場合は借主負担となります。


この場合、いつ入居したかにもよります。

極端な話、たとえば入居してから20年経っている場合、「消耗品だから借主負担ね!」と言われたら仕方がないと思えるでしょう。

これがもし、入居してから3ヵ月しか経っていないのに、「消耗品だから借主負担ね!」と言われたら納得がいきませんよね?

「入居前に新品に張り替えていないでしょ?」と言いたくなると思います。

そういったトラブルを防ぐために、貸主・管理会社によっては「1回目だけは貸主負担で、2回目以降は借主負担ね!」とするケースもあります。


また、「網戸は設備なのか消耗品なのか」は関係なしに、「長く住んでもらいたい」との貸主の善良の思いから、貸主負担で張り替えてくれるケースもあります。

1-4.いわゆる「東京ルール」ではどうなっている?

東京ルールとは、東京都都市整備局が定める「賃貸住宅紛争防止条例」をさします。

賃貸住宅に係るトラブルを防止する目的で作られた条例で、入居中の修繕、退去時の原状回復についてのガイドラインを設けています。

東京ルールでは、「網戸の張り替え(破損等はしていないが次の入居者確保のために行うもの)は貸主負担」とされています。

つまり、退去後に次の入居者確保のために行う網戸張り替えは「貸主負担」で、入居期間中での網戸張り替えは「借主負担」とする考え方が一般的です。

⇒賃貸住宅トラブル防止ガイドライン

2.網戸の張り替え費用の相場はいくら?

もし貸主・管理会社から「網戸の張り替えは貸主負担」と言われたときのために、張り替え費用の相場を知っておきましょう。

網戸の張り替えは、業者に依頼することもできますが、自分で張り替えることもできます。

2-1.業者に依頼した場合

網戸の張り替え費用は、1枚3,000円~5,000円くらいが相場です。

業者を管理会社に紹介してもらった場合は、管理会社のマージン(10%など)が加算されて割高になる可能性があります。

ただ、業者に不手際があった際は、管理会社も対応してくれるでしょう。

自分で業者を探す場合は、「くらしのマーケット」が役に立ちます。

自分の地域に対応している業者を比較しながら探すことができます。

2-2.自分で張り替える場合

網戸の張り替えはそこまで難易度が高いわけではなく、人によっては1~2時間くらいで張替えできます。

網戸や道具は、ホームセンターや100円均一、楽天などの通販で1,000円前後で売っています。

⇒楽天で網戸張り替えセットをみる

張り替え方は、下記の動画が参考になります。

なぜか露出が多いおねえさん?が網戸を張り替えています。笑

まとめ

今回は、賃貸住宅の網戸の張り替えについてお話しさせていただきましたが、いかがだったでしょうか?

張り替え費用はだれが負担するのかは、グレーゾーンです。

  • 貸主・管理会社の見解によるところがある。
  • 網戸が設備なのか消耗品なのかがポイント(設備の場合は貸主負担、消耗品の場合は借主負担)。
  • 賃貸借契約書に取り決めがあれば、それに従うことになる。
  • いつ入居したかにもよる。

いずれにしろ、貸主・管理会社に問い合わせてみましょう。