不動産を売るには、不動産業者に査定をしてもらうことになりますが、最終的に売り出し価格を決めるのは自分です。
不動産業者によっては、売買が不得意な業者、その地域の相場を知らない業者がいます。
また、売却を依頼して欲しいがために、わざと相場より高く提示する業者もいます。
相場からかけ離れた価格設定をしない為にも、相場を知っておくことが大切です。
このページでは、元不動産営業マンが相場の調べ方について、ご紹介させていただきます。
大事なのは実勢価格
まずは相場を調べる前に、不動産には4つの価格があることを知っておきましょう。
不動産には「一物四価（いちぶつよんか）」という言葉があり、一つの土地に4つの違った価格があることを言います。
- 実勢価格（時価）
- 公示価格（公示地価）
- 路線価（相続税路線価）
- 固定資産税評価額
このなかで、不動産の売買で参考となるのは実勢価格です。実勢価格とは、実際に売買された価格のことを言います。
その他の価格は、相続税や固定資産税などの税金を決めるときに基準となるものです。実勢価格と比べると、価格に差がありますので、注意が必要です。
不動産業者が査定するときも同じですが、まずは過去の取引事例を調べます。
もし取引事例のない地域であれば、公示価格や路線価などを参考にしていますが、通常はおまけ程度にしかしていません。
実勢価格を調べる3つの方法
実勢価格を知るには、以下の3つの方法がおすすめです。
- 過去の取引事例
- 現在の販売価格
- 無料一括査定
これらの価格をみて、総合的に判断します。
では、順番に見ていきましょう。
1.過去の取引事例
過去の取引事例は、国土交通省が運営しているサイト「土地総合情報システム」で調べることができます。
土地情報システムというサイト名ですが、一戸建てやマンションの情報もあります。
今まで不動産を売買した方にアンケートをとり、データとしてまとめられています。
2.現在の販売価格
現在、売りに出されている不動産の販売価格も参考にしましょう。
過去の取引事例とは別の角度でみることで、さらに相場を見極めます。
現在の販売価格をみるには、「不動産ジャパン」がおすすめです。
公益財団法人である不動産流通推進センターが運営するサイトです。
その他、「アットホーム」や「スーモ」なども物件情報が豊富なので、参考になります。
3.無料一括査定
無料一括査定とは、複数の不動産業者が査定をしてくれる、インターネットの無料サービスです。
これまで「過去の取引事例」や「現在の販売価格」を調べる方法をご紹介させていただきましたが、あくまでも近隣の相場です。
無料一括査定では、実際にあなたの不動産を、複数の不動産業者が査定をしてくれます。
おすすめの無料一括査定サービスは、「イエウール」です。
もちろん、費用はかかりませんし、契約する必要もありません。
査定方法には、机上易査定と訪問査定の2つがあります。
机上査定
机上査定は、住所、広さ、前面道路などの情報を入力し、簡易的に査定をする方法です。
物件を見らずに、過去の取引事例や不動産業者の経験から、査定額を割り出します。
訪問査定
訪問査定では、営業マンが実際に物件をみにきて、査定をします。
一戸建てやマンションの場合は、室内の状況なども含め査定額が割り出されますので、こちらの方が信頼性が高いです。
まとめ
過去の取引事例、現在の販売価格、無料一括査定での価格をみて、総合的に判断しましょう。
そうすることによって、不動産の相場が分かります。
以上、「不動産を損せず高く売るための相場の調べ方」でした。
参考になれば幸いです。
