不動産業の業界用語で、「両手」、「片手」、「わかれ」などの言葉があります。
これは仲介手数料の配分における用語なのですが、どのような意味をもっているのでしょうか?
このページでは、元不動産営業マンが解説したいと思います。
両手、片手の「手」は、手数料の「手」を意味する。
まず初めに、両手や片手の「手」は、人間の手を意味するものではありません。
手数料の「手」を意味します。
両手とは、両方から頂ける手数料のことで、片手とは、片方から頂ける手数料のことです。
それを省略させたものが、両手、片手と呼ばれています。
もう少し詳しく見ていきましょう。
両手とは?
例えば、A不動産業者が、売主と買主を仲介したとします。
この場合、A不動産業者は、売主と買主の「両方」から仲介手数料を頂くことが出来ます。
これを両手といいます。
片手とは?
例えば、A不動産業者が売主から売却依頼を受けて、B不動産会社が買主を見つけてきて売買契約したとします。
この場合、A不動産会社(元付業者という)は、売主片方から仲介手数料をいただけます。
また、B不動産会社(客付業者という)は、買主片方から手数料をいただけます。
これを片手といいます。
不動産業界は、業者間で物件を紹介し合える仕組みになっていますので、このようなことが起こりえます。
わかれとは?
「わかれ」とは、仲介手数料をどのように配分するのかのことであり、片手と同じ意味合いになります。
A不動産会社が売主から売却依頼を受けて、買主を見つけるために他の不動産業者へ紹介したとします。
その際、A不動産会社が「わかれ」と表示していれば、A不動産会社は売主から、他の不動産会社は買主から手数料を頂くことになります。
以上、「不動産売買の仲介手数料で、両手、片手、わかれの意味は?」でした。参考になれば幸いです。