こんにちは!不動産ハッカーの管理人です。

私が不動産営業マンの頃、転勤などの理由により、家を「賃貸に出すか、それとも売却するか」との相談は、結構ありました。

なぜか、せっかく家を買ったのに、転勤で県外へ移住しなければならない方が多かったです。

サラリーマンの本当に辛いところですね。

私が勤めていた不動産会社は、不動産全般の業務を行っていましたので、お客様に「賃貸」と「売却」のメリットとデメリットを伝えて、選んでいただいておりました。

結果的には、「売却」を選ぶ方が多かったです。

このページでは、「売却」と「賃貸」のメリット・デメリットをご紹介したいと思います。

賃貸のメリット

家賃収入がある。

現在は低金利であり、長期(35年など)で住宅ローンを借りている場合は、毎月の支払額が低い状態です。

その為、住宅ローンの支払額よりも、家賃収入の方が多くなるケースが多いです。これが最大のメリットです。

また、将来的に財産として残ります。

賃貸のデメリット

空室のリスク

募集をかけても借主が見つからない場合は、もちろん家賃収入がありません。

住宅ローンが残っていると、毎月返済しなければならないので、赤字となってしまいます。

新居を賃貸で借りた場合には、新居の家賃と住宅ローンを支払わなければなりません。

何かと経費がかかる

不動産経営は、何かと経費がかかります。例えば、以下のような経費があります。

  • 固定資産税(毎年)。
  • マンションの場合は、管理費や修繕積立金。
  • 不動産会社へ管理を依頼する場合、管理料(毎月、家賃の10%など)。
  • 不動産会社が借主を見つけた場合、不動産会社へ広告料(家賃の1ヶ月分など)を支払うケースが一般的。
  • 給湯器の故障や雨漏りなど、何か不具合があれば修理・交換しなければならない。
  • 借主が退去した場合、リフォーム費用を負担しなければならないケースがある。

これらをふまえて考えておかないと、赤字になってしまいます。

管理が大変

不動産経営は、何かと管理が大変です。

すぐに借主がみつかり、何もトラブルがなければいいのですが、そうならないケースもあります。

不動産会社に管理をお願いしていたとしても、借主が見つからないときや借主が退去した場合、建物に不具合があった場合、リフォームする場合など、連絡を取り合わなければなりません。

また、毎年確定申告も必要となってきます。

建物が傷みやすい

賃貸にすると建物が痛みます。

借主にもよりますが、「賃貸だから」と思って、雑に扱われるケースがあります。

新居の住宅ローンが組みにくい

転勤先で家を購入するために、住宅ローンを組もうとしても、賃貸物件の住宅ローンが残っている場合は、審査が厳しくなります。

最悪、住宅ローンが組めないこともあります。

賃貸中は、売却しずらい

賃貸中に売却する場合は、投資物件扱いになります。

その為、買主は投資家に限られるため、売りずらくなります。

また、投資家は利回りを考慮しますので、売却価格を低く設定しないと売れにくくなります。

売却のメリット

不動産を手放すことが出来るため、賃貸よりも手間がかかりません。

デメリット

不動産は、住宅ローンを完済しなければ、売却することが出来ません。

もし、住宅ローンが2,000万円残っており、不動産が1,800万円で売れた場合には、200万円を手出ししなければなりません。

事前に、いくらで売れそうなのか調べておく必要があります。

結果的には、売却を選ぶ方が多い。

「賃貸」と「売却」には、上記のようなメリット・デメリットがあります。

結果的には、売却を選ぶ方が多かったです。

不動産経営にはリスクがあるし、管理が面倒との理由で、売却を選ぶ方が多かったです。

転勤の期限が決まっており、戻ってきてまた住む場合

賃貸借契約には、「普通借家契約」と「定期借家契約」があります。

転勤の期限が決まっており、戻ってきてまた住む場合は、定期借家契約がおすすめです。

普通借家契約の場合

賃貸借契約は、一般的に普通借家契約が締結されていますが、大家さんが解約したいとしても、正当な理由がないと解約できません。

「転勤が終わって戻ってくるから」という理由は、正当な理由とは言えません。

どうしても解約したい場合には、借主に「立ち退き料を支払うから」などの相談をして、納得してもらわなければなりません。

最低でも、次に住むところの契約金や引越料は支払わないと、難しいかと思います。

定期借家契約の場合

それに対して、定期借家契約は、契約期限を自由に決めることができ、期限がきたら契約を終了することが出来ます。

例えば、3年後に転勤から戻ってくる場合は、3年契約にしておきます。すると、3年後にはまた住むことができます。

ただ、以下のようなデメリットがあります。

  • わざわざ定期借家契約を締結する人は少ない。
  • 相場よりも家賃を下げないと、借主がみつかりにくい。

世の中の賃貸物件は普通借家契約が一般的で、わざわざ期限が決められた定期借家契約を締結したい人は少ないでしょう。

その為、借主に対して家賃を相場より低くするなどのメリットをつくらないと、契約が決まり難いです。

 

以上、「賃貸と売却のメリットデメリット。どっちがお得?」でした。参考になれば幸いです。