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こんにちは!不動産ハッカーの管理人です。

平成27年度の税制改正により、空き家の固定資産税・都市計画税が最悪6倍になる可能性がでてきました。

何かしらの対策をしなければ、高い税金を支払い続けることになるかもしれません。

このページでは、元不動産営業マンが「空き家の固定資産税・都市計画税」について、語りたいと思います。

なぜ6倍に上がる可能性があるの?

空き家の固定資産税・都市計画税がなぜ6倍に上がる可能性があるのか、順を追ってみていきましょう。

まずは、固定資産税・都市計画税について、再確認していきます。

固定資産税・都市計画税

固定資産税・都市計画税は、毎年1月1日時点で土地・建物などの不動産を所有している人に対してかかります。

市町村などの地方自治体に納める税金になります。

所有している不動産が空き家だろうが居住中だろうが、未登記だろうがそんなのは関係ありません。

市町村にある固定資産税課税台帳に登録されている土地と建物に対して、税金が課せられます。

固定資産税の計算方法

固定資産税・都市計画税の計算方法はシンプルです。

固定資産税 = 課税標準 × 1.4%

都市計画税 = 課税標準 × 0.3%

課税標準とは、固定資産税登録台帳に登録されている固定資産税評価額になります。国土交通省が定めた基準に基づいて、市町村長が価格を決定しています。

税率は、固定資産税が1.4%で、都市計画税は0.3%です。固定資産税は財政上で必要時は引き上げられる可能性がありますが、都市計画税は0.3%が最高限度となります。

具体例

例えば、課税標準が9,000万円の土地の場合、固定資産税・都市計画税は以下の通りになります。

  • 課税標準9,000万円 × 1.4% = 126万円(固定資産税)
  • 課税標準9,000万円 × 0.3% = 27万円(都市計画税)

建物が建っている土地は優遇される

更地の場合は上記の計算方法になりますが、建物が建っている土地は、税金が優遇されます。

これを「住宅用地の特例」と呼びます。

土地の面積が200m2以下の部分は「小規模住宅用地」、200m2超える部分は「一般住宅用地」と呼ばれ、それぞれ課税標準が優遇されます。

固定資産税 都市計画税
小規模住宅用地(200m2以下の部分) 課税標準 × 6分の1 課税標準 × 3分の1
一般住宅用地(200m2超える部分) 課税標準 × 3分の1 課税標準 × 3分の2

具体例

さきほどの、課税標準が9,000万円の土地を例にします。

この土地に建物が建っており、面積が300m2ある場合、課税標準が以下のようになります。

  • 200m2以下の部分 = 課税標準6,000万円 × 6分の1 = 課税標準1,000万円
  • 200m2超える部分 = 課税標準3,000万円 × 3分の1 = 課税標準1,000万円

これにより、住宅用地の課税標準は「1,000万円 + 1,000万円 = 2,000万円」となります。

この課税標準2,000万円をもとに、固定資産税・都市計画税を計算します。

  • 課税標準2,000万円 × 1.4% = 28万円(固定資産税)
  • 課税標準2,000万円 × 0.3% = 6万円(都市計画税)

更地と住宅用地では、固定資産税・都市計画税が約4.5倍もの差があるわけです。

空き家の場合

空き家の場合も、土地の上に建物が建っているので、「住宅用地の特例」が適用されます。

しかし、平成27年の税制改正により、市町村から「特定空家」と判断された場合は、「住宅用地の特例」が適用されなくなります。

いつからなの?

「空家等対策の推進に関する特別措置法」は、平成27年2月26日に施行されました。

また、特定空家等に対する措置は平成27年5月26日から施行されます。

固定資産税と都市計画税は1月1日時点で判断されるため、平成28年度分から増税になる可能性があります。

 

以上、「空き家の固定資産税が上がる可能性があります!」でした。

参考になれば幸いです。